「ラブアクチュアリー」よりも優しくて、切なくて、そして温かい、アンサンブルムービー。
2013年12月に交通事故で突然この世を去ったポールウォーカーも出演するこの「NOEL-ノエル-」は、インディペンデントムービではあるが、映画のストーリーも去ることながら、映画を後押しする音楽も秀逸で完璧に映画に溶け込み、観る人の心を揺さぶり、震えさせ続ける。そして色づけをする豪華な俳優陣も最高の演技で魅せてくれる。
見終わったあとはトム・ハンクスの「ビッグ」を見終えた感覚をおぼえる。
寂しくもあり、希望もあり、のような。
こんな良い作品にポールウォーカーが出演していたなんて、なぜ当時は知らなかったかのか悔やまれる。
肝心な話の内容はクリスマス・イブの夜に起こる小さな奇跡にツラい気持ちになりながらも、切なくやりきれない気持ちになりながらも、その小さな奇跡にある者は救われ、ある者は赦しを乞い、またある者は赦しを与える事で救われる。
●児童書の編集社で働きながらアルツハイマーの母親の介護をするスーザン・サランドン演ずるローズ。
●結婚を間近に控えたカップルで制服警官の嫉妬心の強いポールウォーカー演ずるマイクとその恋人ペネロペ・クルス演ずるニーナ。
ローズの母親の入院する病院に他の患者を見舞う元神父のロビンウィリアムス演ずるチャールズ。
ローズ
クリスマスイブの日、40代離婚歴ありのローズは、仕事と母親の介護の繰り返しの生活を送っていた。
同僚からデートを進められるがなかなか気乗りしない。いざデートをしても恋愛のブランクから
中々、前へ進めないでいる。そんな寂しいクリスマスの日を送っていた。
そんな時、通りを歩いているとよその家の中からクリスマスの楽しげな声と部屋の灯がローズの足を止める。
ひょんなことからこの家に入ることになったのだが、結局はお呼ばれされてないから周りからは「誰?」という目で観られて恥ずかしさのあまり家を飛び出す羽目に(まぁ当たり前か)。ただ、意を決して見ず知らずの人のパーティーに参加しようと自分に勇気づけて、いざパーティーへ入っていったのに、そのあまりのギャップには心が痛くなるし、切なさは計り知れない。
マイクとニーナとおっさん
また同じ頃、警官であるマイクは二人が同棲する家に他の男といるところへタイミング悪く帰宅する。
当然、嫉妬心の強い彼は逆上しその男を突き飛ばし、その後恋人のニーナは家を出て行った。
それ以前に、マイクはゲイとも思えるようなおっさんからしつこく言い寄られていた。
そのおっさんをもマイクは突き飛ばしてしまい救急車を呼ぶ事態になる。
病院で相棒の警官から、そのおっさんの素性を知らされると驚きの事実が判明する。
なんとそのおっさんはずっと過去に、自分の奥さんが他の男といるのを目にした挙げ句、突き飛ばしていた。
その成り行きの様はマイクが起こした光景と同じだった。
しかし、おっさんの場合は運悪く突き飛ばされた男は階段から転落死してしまう。
そしてその嫉妬心の強さに思い悩んだ奥さんは交通事故で死んでしまう。
この偶然とも思える奇跡の繋がりからマイクの心は変化していく。
大事な事はなんなのかを悟っていくのだ。
またスーザン・サランドン演じるローズにもロビン・ウィリアムス演じるチャールズとの関わりの中で小さな奇跡がおき、そしてその奇跡の裏にある驚愕の事実を知ることになる。
それが事実が何なのかはネタバレになるので伏せておきたい。
それは自分の目で映画を観て感じてもらいたいです。
本当にそう心からそう思える奇跡でした。
きっと見終わったあとにあなたの心に何かを残していくと思います。
そんなハートウォーミングストーリーです。
人気のせいかDVDは在庫なしなので
Huluでみました。
DVD一枚1000円〜3000円なら933円(税抜)見放題のHuluの方が他にも沢山作品があるからいいし、
2週間無料だから無料期間内に観ることができて、なおかつ他の作品も観れるから是非、タダで観てもらいたい作品です。