高速道路のランプ降りそこなったばっかりにヤリ手のトレーダーのシャーマン(トム・ハンクス)は不倫相手と危険地域ブロンクスをドライブすることになる。このブロンクスで追いはぎに遭いそうになり思わず人を轢いてしまう。やがて警察に逮捕される。これがきっかけとなり浮気もバレて仕事や奥さんから見放されどん底に落ちてしまいます。このネタを記事にした飲んだくれで解雇寸前の三流新聞記者のピーター(ブルース・ウィリス)はシャーマンとは逆に上り調子になる。
この映画自体は1990年公開当時酷評された、しかしこの映画は内容よりも監督でもあるブライアン・デ・パルマの見事なカメラワークと編集を堪能できる作品なのです。ブライアン・デ・パルマは「アンタッチャブル」「スカーフェイス」「ミッションインポッシブル」「スネークアイズ」など数々の名画を撮った監督で、そのカメラワークは独特の技法を使い、見る側を映像の中へ引き込んでいく。
「虚栄のかがり火」の中でもオープニングの5〜8分くらいはカット無しの見事な長回しで役者の演技を演出している。まるで舞台のように周りの人々も見事なまでの呼吸で演技している。
それ以外では役者へのクローズアップの手法も単にアップするだけじゃなくアップされる側の心理を見事なまでに表現したかのような迫り方でアップしていく。そういう部分を楽しんでもうらとこの映画も酷評されたものとは違い、案外いい出来の映画に見えてしまうのがこの監督の凄いところだ。
出演陣ではトムハンクス、ブルースウィリス、メラニーグリフィス、キムキャットラルなど蒼々たる面々で固めているが、二十数年前の作品とあって皆さん若いこと若いこと。そこも楽しんでもらえる一本です。
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